適時と適宜の違いは?どちらも「ちょうどよい」という意味

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似たような言葉である「適時」(てきじ)と「適宜」(てきぎ)ですが、その意味はどちらも「ちょうどよい」という意味になります。

では、何が違うのか?

適時と適宜では、「ちょうどよい」の指す範囲が違ってきます。

  • 適時は、「ちょうどよい」「時」に
  • 適宜は、すべてにおいて、「ちょうどよい」ように

適時

適時は「てきじ」と読みます。

「適」という字には、「ふさわしい」、「よくあてはまる」という意味があります。つまり、適時とは「ちょうどよいとき」という意味になり、時間のことを意味します。

時間に限った場合の表現となります。

「適時〇〇する。」という使いかたをする場合、「ちょうどよい、ふさわしいときに、〇〇する。」という意味になります。

適時と随時の違い

適時と似た言葉で間違いやすいのが「随時(ずいじ)」という言葉です。

こちらの言葉も「随時〇〇する。」という使いかたをしますが、「随」の字には「勝手、気まま」という意味が含まれており、「自分の好きなときに気ままに〇〇する」という意味になります。

状況をよく考えて行動することを意味する「適時」とは反対の意味となるので注意が必要です。

 

適宜

適時と適宜

適宜は「てきぎ」と読みます。

「宜」という字は、「その場にあてはまる」、「都合がよい」、「ほどよい」という意味があります。

このことから、適宜とは「状況によくあっていること」「各自がよいと思うようにすること」を意味します。

適宜の場合、適時のように時間に限ったことではなく、状況や時間など、すべてのあらゆることが「ちょうどよい」ようにすることを意味します。

その範囲は広く「ちょうどよい量」や「ちょうどよいほうほう」であり「ちょうどよいとき」も含めて適宜という言葉がつかえます。

 

適時・適宜の類語

適時・適宜は、ともに一般的に使われるというよりは、ビジネスシーンで使われることが多い言葉です。

そんな適時・適宜の類語に

  • 適当
  • 適切
  • 適度

といった言葉があります。

それぞれの違いは以下の通りになります。

適当

一般的に使うときには「いいかげん」や「でたらめ」といった意味で使われるよくない言葉ですが、ビジネスで使うときには「ほどよくあてはまる」という意味で使われる言葉。

 

適切

「適当」と同じ意味の言葉ですが「過不足なく、きちっとあてはまるようす」という意味。適当よりも、よりきちんとあてはまっている感じの言葉。

 

適度

「程度がちょうどよい」という意味に加えて「過度でない」「極端ではない」という意味も含む言葉。

 

適宜という言葉は上記の「適当」や「適切」、「適度」という言葉すべての言葉の意味を含めて「ちょうどよい」という意味を表す便利な言葉となります。

 

出典

コトバンク 適時

コトバンク 適宜

コトバンク 適当

コトバンク 適切

コトバンク 適度

コトバンク 随時

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