- ソフトクリームは、かくはんしながら凍結して、製造後すぐに食べる
- アイスクリームは、かくはんしながら凍結して、容器に詰めて、さらに低温で凍結
大きな違いは凍結の回数という工程の違い!
ソフトクリームとアイスクリームの大きな違いは、凍結の回数にあります。
ソフトクリームは、かくはんしながら-5~-7℃で凍結したものを、固めずにそのまま食べます。
一方、アイスクリームは、まずはかくはんしながら-2~-8℃で凍結したソフトクリーム状のやわらかいクリームを作り、容器に詰めて、-30℃以下で2度目の凍結をおこない完成します。
凍結の回数の違いが、ソフトクリームとアイスクリームの決定的な違いでした。
ソフトクリーム
ソフトクリームは-30℃で固める前のフレッシュな段階が完成品。
ざっくりいえば、ソフトクリームを容器に詰めて急速冷凍したものが「アイスクリーム」といった感じです。
- ソフトクリームは、製造後すぐに食べることで、ミルクのフレッシュ感が味わえるのが特徴です。
- アイスクリームは、急速冷凍することで、長期保存可能なところが特徴といえるでしょう。
アイスクリーム
アイスクリームは賞味期限や消費期限を表示しなくてもよいことをご存知ですか?
アイスクリームは、温度管理が大事。温度管理さえしっかりとなされていれば長期保存が可能。賞味期限や消費期限を表示しなくてもよいことになっています。
アイスクリームの保管温度
- メーカー:-25℃以下
- 輸送中の冷凍車:-18℃以下
- 店頭のショーケース:-18℃以下
と、しっかり管理がなされています。
ご家庭の冷凍庫でも-18℃以下で保存できます。しかし、扉の開閉など温度管理が難しいので「アイスクリームは賞味期限がない」とはいえ、早めに食べたほうが安心ですね。
そのほかのソフトクリームとアイスクリームの違い
食べるためのタイミングの違い
- ソフトクリームは、-5℃~-7℃位。製造後、すぐに食べるのがベスト。
- アイスクリームは、-10℃前後が食べ頃。
すぐに食べるのがもっともおいしいソフトクリームに対して、アイスクリームは冷凍庫から出して少し待ったほうが、よりおいしくいただけます。
空気の含有量の違い
アイスクリームとソフトクリームは空気の含有量にも違いがあります。
空気の含有量は、
- ソフトクリーム:30~80%
- アイスクリーム:60%以上
空気の含有量が多ければ、ふわっとした食感の軽い味になります。逆に少なければ、もったりとした食感の、重みのある風味が楽しめます。
-18℃で凍らせたアイスクリームが氷菓のようにカチカチにならないのは、空気を含んでいるからなのですね。
ソフトクリームも、上記くらいの空気含有量が、あの渦を巻いたような形状を保つために必要です。
近年、コンビニでも目にするイタリアンのアイス「ジェラート」は、空気含有量が35%未満と低め。乳脂肪分が少ない割に重厚な味わいが楽しめるのは、空気含有量が関係しているわけです。
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ソフトクリームとアイスクリームの法律上の違いはない
ソフトクリームとアイスクリームに法律上の分類はありません。
ソフトクリームは、-30℃で固める前のフレッシュなアイスクリームと同じで、工程の違いという考えかたなのです。
もちろん、現実には配合や製法も違いますが、ソフトクリームは「フレッシュなソフトアイスクリーム」ともいえるでしょう。
よって、ソフトクリームもアイスクリームと同様に、
- アイスクリーム:乳固形分15%以上(内、乳脂肪分8%以上)
- アイスミルク:乳固形分が10%以上(内、乳脂肪分を3%以上)
- ラクトアイス:乳固形分が3%以上
- 氷菓:乳脂肪分をほとんど含まない
の、種類にわけられます。
サラッとしたソフトクリームは、アイスミルクかもしれませんね。
出典