- 猛暑は2007年以降から気象用語として使用
- 酷暑は暑さをあらわす言葉ですが、気象用語ではありません
夏の暑さを表現する言葉で、どちらも35度以上の気温のときに使います。
猛暑(もうしょ)
非常に暑い気温をあらわす言葉です。気象庁では2007年以降、「猛暑日」を気象用語として使用しています。
夏に30度をこえる日が当たり前のようになってしまい、その中でも35度をこえる日が何度も出てきました。
そんな中で、35度をこえる温度の名称がなかったので、マスコミがニュースや新聞で暑さを表現するときに「酷暑(こくしょ)」という言葉を使うようになりました。
気象庁としても35度をこえる日が多いことを考えて2007年4月より正式な気象用語として「猛暑」を使いはじめました。
夏の気温による区分けとしては
- 夏日……気温が25度以上になった日のこと
- 真夏日……気温が30度以上になった日のこと
- 猛暑日……気温が35度以上になった日のこと
と規定されています。
※40度をこえる気温を表現する言葉が今は気象用語として規定はされていません。今後、40度をこえる日が多くなれば追加されることもあるかもしれません。
酷暑(こくしょ)
酷暑も猛暑と同じ意味で、非常に暑い気温をあらわす言葉です。
「酷い(ひどい)暑さ」をあらわす酷暑は正式な気象用語ではありません。そのため、猛暑とくらべて「どちらが暑い」ということはありません。
では、この酷暑とは、いつ使われだしたのか?
気象庁が「猛暑日」を正式な気象用語として定める以前は、30度以上を真夏日と呼び、それ以上の規定はありませんでした。
しかし、気温が35度を上回る日が出はじめて、マスコミが使いはじめたのがきっかけです。
特に定義があるわけではないので「35度」以上ときまっていませんが、特に35度以上の気温の日に使用していたようです。
※気象庁が「猛暑日」を気象用語として登録してからはそちらが使われるようになりました。
昔は気温があがっても30度をこえることがあっても、1シーズンでそこまで多くありませんでした。その原因としては、ヒートアイランド現象とよばれるものがあげられます。
都会では、アスファルトやコンクリートで地面がおおわれています。アスファルトやコンクリートは熱を吸収しやすい性質があります。
この性質により日中の強い日差しを受け止め熱をため込みます。このことが夏の暑い気温の要因のひとつになります。そして気温が高くなると、あちこちでエアコンを使います。そのことがより一層の高温の原因となります。
※ちなみに、夏場に猛暑とともによく耳にする言葉で「熱帯夜」というのがありますが、これも正式な気象用語です。
熱帯夜は夜間の最低気温が25度以上のことを言います。熱帯夜ではムシムシとした寝苦しい夜となります。
出典