- 初音ミクは、ボーカロイドにアニメ調の女性を模した2次元アイドル歌手
- ボーカロイドは、人間の音声をもとに合成した技術とそのボーカル音源製品を総じて称する
ボーカロイドを用いて作られた初音ミクは、日本にバーチャル・シンガーのブームを巻きおこしました。
実際、人間の声をもとにしているだけあって自然できれいな歌声を聴かせてくれます。しかも、かわいいキャラクターが加わることで注目されることになったのです。
ボーカロイドや初音ミクは、今やソフトウェアの枠を超えて映像や舞台などあらゆる発展をとげているのです。
初音ミク
初音ミクは、2007年にヤマハのボーカロイドを用いた仮想のアイドル歌手第1号として誕生しました。コンセプトは未来、名前は「未来からきた初めての音」に由来します。
年齢は16歳の設定ですが、ソフトの種類によってはいろいろな女性の声質で歌を披露することができます。
2017年には、初音ミクとの結婚宣言をツイートする男性も出現。メディアにも取り上げられるほど、賛否の嵐を呼んだのでした。
ただし、一般向けではしゃべることに未対応。そのため、初音ミクが話すときは声優が担当することがあります。
初音ミクの影響
初音ミクは、ボーカル音源ソフトをもとにしたキャラクターだけではなくなりました。もはや、2次元だけではなく現実界のアイドルとして世界に進出しています。
- 2015年には、レディー・ガガの世界ツアー『the Artpop ball』出演(オープニングアクト)
- 2016年には、世界的な作曲家の故冨田勲が初音ミクと共演した舞台『ドクター・コッペリウス』初演
- 2018年には、中村獅童と初音ミクの超歌舞伎『積思花顔競』上演
ボーカロイド
ボーカロイドは、実際に人間の声を録音して歌声を合成するソフトウェアです。しかも、合成したにもかかわらずごく自然に歌声を再現することができるのでした。
「VOCALOID(ボーカロイド)」は、「vocal(ボーカル)」に「-oid」から造った名前で「ボカロ」とともにヤマハ株式会社の登録商標です。
しかし、それとは別にボーカル・アンドロイドは「VOCALOID(ボーカロイド)」という説明がなされるときもあります。
2004年にイギリスのZERO-G社によって、パソコン向けのVOCALOIDの技術を用いた初の製品が発売されました。
その後、日本でさまざまな音声ソフトが販売されると初音ミクなどキャラクターと組み合わせた「ボカロ」の誕生へとつながっていくのです。
2010年には、話す(しゃべる)ことも表現できる企業向け製品「VOCALOID-flex」も発売されました。
ボーカロイドの影響
ボーカロイドは、歌声ライブラリをもち実在の歌手の歌声も再現しています。なかには、
- 2008年は、GACKTの歌声を再現した「がくっぽいど」を発売
- 2011年は、故植木等の歌声を再現した「植木ロイド」をデモンストレーションとして発表
(発売には至っていません。)
- 2014年には元XJapanの故hideの歌声を再現した未発表曲「子 ギャル」を含むアルバム発売
(足りなかった音声情報は、ヤマハの声質変換技術でおぎなわれています。)
出典