どちらも有名な炭酸飲料ですが、その発祥には大きなちがいがあります。
どちらの商品名にも入っている「コーラ」は、発売当初、アフリカの熱帯雨林に植生するコーラの実(kola nuts)から取り出したコーラエキスを用いていたことに由来しています。
しかし、このほろ苦い味がとくちょうのコーラの実は、現在含まれていないことがほとんどです。
- コカ・コーラは、アメリカの薬剤師ジョン・S・ペンバートン博士によって開発されたシロップが元。
- ペプシコーラは、アメリカの薬剤師ケイレブ・ブラッドハム博士が売り出した消化不良の治療薬が元。当時はペプシンが配合されていました。
※ペプシン:胃液にふくまれる消化酵素の一種
コカ・コーラ
1886年にアメリカで発明された世界最初のコーラ飲料です。
コカ・コーラの名前の由来は「コカの葉」と「コーラの実」が原材料に使われていたからだと言われています。(1903年以降は使用していない)
しかし、コカ・コーラジャパンによると名前の由来はまったくちがっており、開発者のペンバートンのパートナーのフランク・ロビンソンが「語感がいいから」という単純な理由によりコカ・コーラと命名したとしています。
ペプシコーラ
1894年に売り出された消化不良治療薬が起源で、ペプシンが配合されていたことから1898年にペプシコーラと名称を変更しています。
日本には1947年に入ってきたが、米軍用であり一般販売はされませんでした。日本でペプシコーラが販売されたのは沖縄が最初で1954年のことでした。
1996年には「ペプシマン」がCMに登場し当時はひじょうに人気がでました。
ペプシコーラはCM戦略が特徴的でライバルであるコカ・コーラに対して挑発的なCMを製作したりします。戦略として「ペプシチャレンジ」をおこないました。
※ペプシマン:アメリカンなノリとテーマを使用していますが、日本独自に製作されたイメージキャラクターで純日本産
※ペプシチャレンジ:コーラをよく飲む人たちにブランドをふせて、飲み比べをしてもらい、どちらがおいしいかを選んでもらうというもの。「自称コカ・コーラ愛好家」たちの多くがペプシコーラを選ぶ結果となりました
コカ・コーラとペプシコーラの商品展開
コカ・コーラとペプシコーラともに現在の健康思考の高まりをうけて
- ゼロカロリーのコーラ
- 難消化性デキストリン配合の特保のコーラ
を展開しています。
※難消化性デキストリン:水溶性の食物繊維の一種で、食後の血糖値の急激な上昇を抑えてくれる。
※特保:特定保健用食品のこと。実験データに基づいて審査を受け、健康づくりのための食習慣改善のきっかけとして「~が気になるかたに」という効能効果を表示することを日本政府から認可された食品。
出典