- 神社は、八百万(やおよろず)の神々をまつり、古来から日本ならではの神道を信仰する宗教施設
- 寺は、仏像をまつることで、仏教を信仰する出家した者が居住して修行する宗教施設
神社と寺は、人々が心のよりどころとする大切な施設です。それと同時に、初詣やお祭りから人生の大イベントである結婚や葬儀まで私達にはかかせない存在でもあるのです。
一見、敷居が高いと感じる神社や寺。現代では、観光のほか幅広い世代が気軽に訪れられるよう工夫をこらしています。ときには、出会いの場を設けたりキャラクターを取り入れたりとめずらしい取り組みをしているのでした。
神社と寺は、さまざまなイベントを通じて気軽に訪れることができる場所。それは、意外な楽しみを見つけることにもつながるでしょう。
神社
神社は、日本ならではの宗教施設で「かむやしろ」ともいい神聖な岩や巨木などの自然に宿る「カミ」をあがめたのがはじまりです。
古くは7世紀、神典の一つで古事記の最初に登場する神は「天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」です。この神は、最高の位にして究極神として日本の宗教や精神文化に大きな影響をあたえました。
天御中主神……天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ、あまのみなかぬしのかみ)ともいう日本の神話上で至高に位置。
神社の宗教である神道の観念
神道は、人間も死後は神になるという考えかたをもちます。いかなる人間も神として「神社」にまつられるため、たくさんの人々からあがめられる存在になりました。
そして、創始者や特定の祖はなく複数の神典を教えや決まりとしています。それは、神の宿る「森羅万象」をもって信仰してきたからでしょう。
寺
寺(寺院)は、さかのぼること飛鳥時代。蘇我馬子が石川宅に百済からもたらされた仏像を安置するために仏殿を造ったことにはじまります。しかし、当時の仏殿は尼の施設という認識でした。
僧侶が修行できる本格的な施設としては、587年発願596年建立の「飛鳥寺(法興寺)」が日本最初の寺です。加えて、593年創建の「四天王寺」は最古の官寺になるのです。
仏教は、はるかインドから中国さらには百済の国を経て日本に伝来。それは、シルクロードを経由しての長い長い船旅でした。
なお、日本では長く神仏の教えが共存したことから神宮寺や権現については仏教との境界があいまいになりました。よって、「神社仏閣」と表現する場合もあるのです。
また、寺院はキリスト教徒と神道を除く宗教の施設としても用います。
寺の宗教である仏教の観念
仏教は、善行と悪行による原因と結果(果報)の「因果論」を根本にすえています。つまり、生命は悟りを開かない限りは輪廻転生を繰り返すのです。
出典