どちらも小麦粉にバター、砂糖、卵、牛乳などを加えて焼いたお菓子です。海外では、クッキーとビスケットの違いはあいまい。
そんなクッキーとビスケットを日本では、お菓子業界が独自に規定を設けて区別しています。
- クッキーは、糖分と脂肪の合計が40%以上で、見た目が手作り風
- ビスケットは、糖分と脂肪が40%未満
クッキー
クッキーはアメリカから、戦後に日本に入ってきました。
当時の日本では、クッキーは高級な洋菓子というイメージ。そのため、安物のビスケットと高級なクッキーを明確に区分けすることで、食べる人が間違わないようにしました。
その区分けは、日本のお菓子業界が独自に作ったもの。
「糖分と脂肪の割合の合計が40%以上で、見ためが手作り風のものをクッキーと呼んでもよい」
というものでした。
この区分けは「一般社団法人 全国ビスケット協会」が独自に決めたものです。
日本の国として公的に決めたものではありません。しかし、日本のお菓子メーカーのほとんどが加盟しているので、この区分けが浸透しました。
ただし、「見た目が手作り風」や「呼んでもよい」など、あいまいさが残ります。
また、この協会に加盟していない小さい洋菓子店などでは、特にこの区分けで名前が使われていません。
クッキーはその成型(かたちをととのえる)の仕方にいくつかの種類があります。
- 絞り出し:絞り出し袋につめた、やわらかめクッキーの生地を絞りだして成型
- 型抜き:固めのクッキー生地を均一に伸ばして、かたを押し当てて成型
- 手や道具で形を作る:手などを使って成型
- カットする:クッキー生地をいったん凍らせて焼く直前にスライスして成型するタイプ(アイスボックスタイプ)と生地を焼いてからカットするタイプがある
ビスケット
ビスケットは、幕末のころには日本にもたらされていました。オランダから日本に持ちこまれており、その語源はフランス語にあります。
フランス語で「ビスキュイ(biscuit)」といい、意味は「2回焼いた」となります。
保存食としても利用されていた歴史もあります。
日本では、ビスケットを大きく「ハードビスケット」と「ソフトビスケット」にわけています。
クッキーは「ソフトビスケット」に分類されます。
ちなみに、乾パンやクラッカーもビスケットの一種になります。
日本以外でのクッキーとビスケットの違い
アメリカ
アメリカには日本のクッキーとビスケットにあたるものは、すべてクッキーと呼んでいます。
アメリカでいうところのビスケットは、ふっくらとしたソフトパンで、イギリスのスコーンに似たものです。
有名なところでは、日本にもある『ケンタッキーフライドチキン』のメニューにある「ビスケット」です。
イギリス
イギリスには「クッキー」という言葉が無いので、すべてビスケットと呼んでいます。
フランス
フランスではビスケットやクッキーのことをビスキュイと呼びます。ちなみに、焼き菓子の総称を「サブレ」と呼びます。
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出典