月食は月が地球の影に隠れてしまう現象で、日食は太陽が月に隠れてしまう現象です。月や太陽がすべて隠れてしまうときは皆既がつきます。
皆既月食は、地球の影に月がすべて入ることで月全体が暗くみえる現象
皆既日食は、地球からみたときに太陽と月が重なることで太陽がすべてみえなくなる現象
皆既月食とは
地球の影の中に月がすべて入ってしまうことで、月全体が暗くみえる現象。
月の一部分だけが地球の影に入り、月の一部分が暗くなる現象は部分月食といいます。
地球の影は太陽の反対側にできるので、月食が起こるときには太陽、地球、月がその順番で一直線に並びます。
地球に対して太陽の反対側に月があるとき、地球からみた月が満月。それは、月全体が太陽の光を反射することができるからです。
そのため、月食が起こるときの月はかならず満月ということになります。だからといって、満月のときは毎回月食になるということはありません。
なぜなら地球が太陽のまわりを公転する軌道の面と、月が地球のまわりをまわる軌道の面は一致していないからです。
だから、満月のときであっても地球の影に入るときと、入らないときがあるのです。
皆既月食のときに月は暗くなりますが、真っ暗になってしまうわけではありません。それは、地球の大気の中を通過した太陽光のうち、赤色の光がわずかに地球の影の中に入るからです。
そのわずかな赤色の光に照らされるため、暗く赤みがかった色となります。
皆既日食とは
地球からみたときに太陽と月が重なり、太陽がすべてみえなくなる現象。
太陽の一部分がみえなくなる場合は、部分日食といいます。
地球からみた太陽と月の直径はほぼ同じですが、地球や月の軌道が楕円形であるため、大きさに違いがあるように大きくみえることがあります。
皆既日食と金環日食の違い
皆既日食……太陽と月の大きさが同じ、または月のほうが大きくみえる場合は、ふたつが重なると太陽がすべてみえなくなる皆既日食となります。
金環日食……太陽のほうが大きくみえる場合は、ふたつが重なると月の外側から太陽の光がみえる金環日食となります。
まれに、皆既日食と金環日食が同時に観測されることがあり、金環皆既日食となります。
日食を観測する場合は、専用の眼鏡が必要です。直接肉眼でみてはいけません。太陽光は光自体がとても強い上に、有害なもの(紫外線など)が含まれています。
皆既日食で太陽が完全に月に隠れているとき、太陽のコロナやプロミネンスなどをみることができます。
コロナは太陽のまわりを取り巻くガスで、太陽の活動によって形が変わります。
プロミネンスはコロナの内側にあるガスが噴き出したもので、赤い炎のようにみえるものです。
出典