- 図るは、物事をくわだてること
- 測る、計る、図るは、物の長さ、重さ、速さ、などを調べること
「図」「測」「計」「量」この4つの漢字は、全部「はかる」と読みます。
「図る」以外の3つは、物差しなどの計測器を使って「はかる」という意味です。では、何が違うのか?
それぞれ、はかる「物」によって使う漢字がかわる。なんとなくで使い分けている人も多いかとおもいます。
また、この4つ以外にも「はかる」と読む言葉がいくつかあります。
図る
物事や状況に応じた対処を企てる(くわだてる)という意味で使います。
物事を実行するために工夫することも意味します。
※くわだてる:何かことを始めるまえに、手順を考えたり、整えたりすること。企画という言葉をイメージするとわかりやすい言葉。
図るの使用例としては
- 便宜(べんぎ)を図る
- 景気拡大を図る
などです。
※便宜:都合のよいこと
測る
水の深さをはかることを意味している。
そこから、長さや深さ、高さなど、計測器を使って調べることをいいます。また、対象の人や物の能力を調べるときにも、「測る」を使います。
「測定」という言葉から連想していくと、対象となるものがわかりやすいです。
例えば
- 池の深さを測る
- 服のサイズを測る
- 身長を測る
- 車の燃費を測る
などのときに「測る」を使います。
「測」の文字を使う熟語は、測定(そくてい)・推測(すいそく)・観測(かんそく)・計測(けいそく)
などがあります。
計る
時間や度合いを調べるときに使う。加えて、よく考えて数えたり見積もりしたりするときに「計る」を使います。
使用例としては
- 時間を計る
- タイミングを計る
- よきに計らえ
などです。
※「よきに計らえ」は時代劇でよく耳にする言葉ですが、これは「よくなるように、よく考えて動け」という意味となります。
「計」の字を使う熟語は
計算(けいさん)・換算(かんさん)・一計(いっけい)・会計(かいけい)
などです。
量る
重さや量、体積を調べるときに使う。加えて、他人の気持ちを推し量るという意味もあります。
使用例としては
- 体重を量る
- お風呂の容量を量る
- 社長の言葉の真意を量る
などです。
「量」の字を使う熟語は、雨量(うりょう)・重量(じゅうりょう)・音量(おんりょう)・推量(すいりょう)などです。
そのほかの「はかる」
- 謀る……「図る」と同じで「くわだてる」という意味。ただし、「謀る」は、悪だくみです。悪意のあるくわだてをおこなうときに使う漢字。
- 諮る……ほかの人に相談する意味。特に、目上の人が下の人に意見を求めるときに使います。
- 察る……通常、この「察」をはかるとは、読みません。「さっする」と同じ意味で、推し量るという意味となる。ちなみに、「察」という字には「みる」「しる」「おもう」などの訓読みがあります。
出典