- ニキビは思春期(主に10代)にホルモンが活発に分泌されることでできる
- 吹き出物は成人以降に新陳代謝の乱れが原因でできる
ニキビも吹き出物も俗称で、専門的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚疾患です。
同じものではありますが、呼びかたが年齢によって変わるだけでなく、その原因にも違いがあります。
尋常性ざ瘡
一般的にニキビや吹き出物と呼ばれる顔や胸、背中などにみられる発疹は尋常性ざ瘡という皮膚疾患です。
尋常性ざ瘡は、皮脂が過剰に分泌され、角質化しているために毛穴から排出されず、ニキビ菌(アクネ菌)が繁殖することでおこります。
この状態を引き起こす原因がニキビと吹き出物では少し違います。
また、ニキビの予防や悪化防止には以下のことが大切です。
- 油分や糖分を多く含む食品の取り過ぎに注意
- タバコ、アルコール、コーヒーなども控えめに
- 化粧は薄めにする、帰ったら早めに落とす
- 睡眠を十分にとる
- 洗顔は1日2回。よく泡立てやさしく洗う
- 保湿はしっかりする(クリームや乳液など油分の多いものは控えめに)
- 便秘やストレスにも注意
ニキビの予防には生活習慣の見直しやスキンケアが大切ですが、ニキビと吹き出物では原因に違いがあるので、違いを知って適切なスキンケアを心がけましょう。
また、悪化するとニキビ跡が残ってしまうこともあります。悪化する前に、早めに医師に相談しましょう。
ニキビ
思春期には男性ホルモン「アンドロゲン」が増加し、皮脂の分泌を高めるためニキビが多くできるようになります。
とくに皮脂量が多い、おでこや鼻の部分(Tゾーン)にニキビができやすいですね。
思春期のニキビ予防は、洗顔などで肌を清潔に保ち、油とり紙でこまめに皮脂を取り除くことが大切です。また、油っぽい食事を控えたり、髪がニキビにかからないようにしたりしましょう。
吹き出物
大人になってからできるニキビは吹き出物(思春期後ざ瘡)と呼ばれます。吹き出物は「ターンオーバー」の乱れが原因のことが多く、口まわりやフェイスラインにできやすいです。
※角質がはがれ落ちて、新しい皮膚細胞に生まれ変わるサイクルのことを「ターンオーバー」といいます。
乾燥などが原因で、皮膚の新陳代謝であるターンオーバーが乱れると角質がたまり、毛穴をふさいで皮脂がつまってしまうのです。ストレスや生活習慣の乱れもターンオーバーが乱れる原因になります。
吹き出物の予防には、洗顔で皮脂を落としすぎないようにし、保湿ケアをしっかりおこなうことが大切です。また、睡眠不足や偏った食生活、ストレスにも注意しましょう。
出典